新卒社会人が思い付いた音声や文章、世界の一端を明示し世界に還元するためのページです。
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物語の序~中盤で訪れる活気ある城下町をイメージしたループBGM
青をイメージしたループBGM
月と星が明るく照らす夜の森をイメージしたループBGM
通常の戦闘とは緊迫感が異なってる気がするループBGM(通常の戦闘曲は作っていない)
▼「なにしようとしてたんだっけ?」
どれだけ考えても忘れたことが思い出せない。思い出さなくても生活に支障がない。なら気にしなくてもいいか。この時忘れてしまったのは幼いの頃の約束、志した夢、誓った決意。一生失わないはずだった人生の道標はいつの間にか現実的な目的にすり替わり、何を失くしてしまったのかにも気付けなくなっていく。
▼「その声は、我が友、李徴子ではないか?」
李徴ではなかった。あれは野生の虎だった。虎の嘶きを旧友の声と聴き間違えるほど疲労していたとは。脳内はやけに冷静だったが、全身からあふれる汗が肝を冷やし続ける。あとどれくらい走り続けられるかわからない。そこら中から視線が刺さっている気さえする。獣の吐息と、私のものではない足音がずっと近くから聞こえている。
▼怖い話
<居る①>
なんとか大学入学にこぎつけ、春から夢の独り暮らしが始まった。日が経つにつれて慣れない環境への不安は縮こまり、代わりに高まる湿度と気温へのヘイトが大きくなってきていた。蒸し暑いトイレに籠るときなんかが特に嫌気がさす。「独りだというのにドアを閉める癖は抜けないんだな」などと思っていると、部屋から馴染みのない音がした。鍵を閉め忘れた覚えはないし、誰かが無理矢理侵入したならば気付かないはずがない。それなのに、リビングから足音がする。わざとらしく音を鳴らすでもなく、家主に気付かれたくなさそうな忍び足でもない。一通り部屋を歩き回ってから、トイレの前で足音は止んだ。忘れかけていた不安が募っていく。
<居る②>
なんとか大学入学にこぎつけ、春から夢の独り暮らしが始まった。日が経つにつれて慣れない環境への不安は縮こまり、代わりに高まる湿度と気温へのヘイトが大きくなってきていた。蒸し暑いトイレに籠るときなんかが特に嫌気がさす。「独りだとドア全開でトイレに入れるから快適なんだよな」などと思いながらふと顔を上げると目が合った。半開きになったドアに身を隠しながら、手をかけてドアを押さえて、頭を頬骨から上だけ出してこちらを覗き込んでいる。一瞬、時が止まり、寒気とともに汗が噴き出す。唇が渇き声が出ない。忘れかけていた不安が募っていく。