
新卒社会人が思い付いた音声や文章、世界の一端を明示し世界に還元するためのページです。
■本ガイドラインの適用コンテンツ
本ページに投稿・掲載されているすべての作品
■本ガイドラインの対象
全宇宙の個人、法人格を持たない団体
(法人の場合は問い合わせください)
■本ガイドラインの目的
本ページに投稿・掲載されている作品を利用する方に向けた留意事項を明示すること。
■「新卒社会人の成果物」ガイドライン
1.本ガイドラインの内容は追加・変更・更新されることがあります。
2.本ページに投稿・掲載された作品を利用する場合、本ガイドラインを許諾したものとみなします。
3.本ページに投稿・掲載された作品を商用利用したい場合は新卒社会人まで連絡してください。
4.本ページに投稿・掲載された作品を利用、二次利用する場合は連絡やクレジット明記は不要です。
もし連絡やクレジットしてくれるととっても嬉しいです。
物語の序~中盤で訪れる活気ある城下町をイメージしたループBGM
青をイメージしたループBGM
月と星が明るく照らす夜の森をイメージしたループBGM
通常の戦闘とは緊迫感が異なってる気がするループBGM(通常の戦闘曲は作っていない)
▼「なにしようとしてたんだっけ?」
どれだけ考えても忘れたことが思い出せない。思い出さなくても生活に支障がない。なら気にしなくてもいいか。この時忘れてしまったのは幼いの頃の約束、志した夢、誓った決意。一生失わないはずだった人生の道標はいつの間にか現実的な目的にすり替わり、何を失くしてしまったのかにも気付けなくなっていく。
▼「その声は、我が友、李徴子ではないか?」
李徴ではなかった。あれは野生の虎だった。虎の嘶きを旧友の声と聴き間違えるほど疲労していたとは。脳内はやけに冷静だったが、全身からあふれる汗が肝を冷やし続ける。あとどれくらい走り続けられるかわからない。そこら中から視線が刺さっている気さえする。獣の吐息と、私のものではない足音がずっと近くから聞こえている。
▼怖い話
<居る①>
なんとか大学入学にこぎつけ、春から夢の独り暮らしが始まった。日が経つにつれて慣れない環境への不安は縮こまり、代わりに高まる湿度と気温へのヘイトが大きくなってきていた。蒸し暑いトイレに籠るときなんかが特に嫌気がさす。「独りだというのにドアを閉める癖は抜けないんだな」などと思っていると、部屋から馴染みのない音がした。鍵を閉め忘れた覚えはないし、誰かが無理矢理侵入したならば気付かないはずがない。それなのに、リビングから足音がする。わざとらしく音を鳴らすでもなく、家主に気付かれたくなさそうな忍び足でもない。一通り部屋を歩き回ってから、トイレの前で足音は止んだ。忘れかけていた不安が募っていく。
<居る②>
なんとか大学入学にこぎつけ、春から夢の独り暮らしが始まった。日が経つにつれて慣れない環境への不安は縮こまり、代わりに高まる湿度と気温へのヘイトが大きくなってきていた。蒸し暑いトイレに籠るときなんかが特に嫌気がさす。「独りだとドア全開でトイレに入れるから快適なんだよな」などと思いながらふと顔を上げると目が合った。半開きになったドアに身を隠しながら、手をかけてドアを押さえて、頭を頬骨から上だけ出してこちらを覗き込んでいる。一瞬、時が止まり、寒気とともに汗が噴き出す。唇が渇き声が出ない。忘れかけていた不安が募っていく。
▼夢の中
目を覚ますと、そこは見慣れた部屋だった。寝慣れた布団。お気に入りの家具。紛れもなく私の部屋だったが、心なしか静寂が強調されている気がした。妻が声を掛けてくる。動揺している私を見るや否や驚き、笑顔を向けてくる。「目が覚めたんだ。良かったね。」何を言っているのかわからなかったが、この一言でようやく平静を取り戻し、安堵のため息をついた。もう誰からも、何からも声を掛けられることはないからだ。溢れ出る愚痴が彼女を襲った。不快感や不安を相談しようにも言葉が上手く選べず、おろおろしている間に妻だと思っていた人物は別人に代わっており、本物の妻を探しているうちに自分の居場所を見失い、四方八方から話しかけられ、返事が詰まる。とても理不尽で窮屈な日々を過ごしていたが、何とか自分を取り戻せた。心神喪失している間に世話してくれたことへの感謝を伝えようとすると言葉が詰まった。いま、うまく話せていただろうか?捲し立てるように喋ってしまったが、大丈夫だろうか?と声を掛けた妻の顔は知らない人間に変わっていた。軽く会釈をしてその場を後にする。家に帰らなくては。誰かにこの気持ちを話したい。道行く人がやけにこちらに目を向けてくる。話しかけてくる人も多い。何を言っているのかもよくわからないが癇に障る。隣の人の顔が視界に入るたびに別人になっている。列に並んでいると思ったら電柱に向かって立っていた。自宅までの道がなくなっている。急に眠くなってきた。床でもいいから、少し眠ろう……。
気が付くと病室で横になっていた。目が覚めたことで医師が呼ばれ、症状について説明してくれた。どうやら私はしばらく入院していたらしい。にわかには信じがたいが、記憶に残る悪夢の内容を現実に感じていたと思うと納得するしかなかった。しばらくして、病室の窓の外に見知った顔が並んでいる。寛解した知らせを受けて家族や友人が見舞いに来てくれたらしい。体感としては昨日もコミュニケーションを取った感覚なのだが、彼らとのひとときがやけに久しく感じた。何より円滑に会話ができることが心地よかった。病気の渦中にある人物から世界はどのように見えるのか質問された。待ってましたと体験したエピソードを話し出す。今度は焦らず、落ち着いて言葉を選ぼう。誰が質問してきたんだっけ。まずは何から話そうかな。そういえば妻はどこにいったんだろう。どこまで話をしたっけ。ここは3階か4階の病室だったはずだ。なぜ窓の外に友人が見えたんだ?みんなはどこにいった?あれ?
ここで目が覚めた。